第3章 判断|国庫帰属
相続土地国庫帰属制度とは:要件・費用・却下される土地の見分け方
相続土地国庫帰属制度は、要件を満たす相続した土地を、手数料1筆14,000円と負担金(原則20万円)で国に引き渡せる制度です。建物がある土地は申請できません。
- 費用は、申請時の審査手数料(1筆14,000円、返還なし)と、承認後の負担金(原則20万円)です。市街化区域の宅地、農地の一部、森林は、負担金が面積で増えます。
- 建物がある土地、担保権がある土地、境界が不明な土地などは申請できません(却下)。崖、地上の物、地下の埋設物などがある土地は承認されません(不承認)。
- 令和8年8月31日時点で、申請5,997件、帰属3,119件、却下85件、不承認100件、取下げ1,139件です。あなたの土地が対象かどうかは、国庫帰属の要件チェックで確認できます。
相続土地国庫帰属制度とは何ですか?
相続土地国庫帰属制度とは、相続や遺贈で取得した土地を、法務大臣の承認を受けて国に引き渡す制度です。正式な根拠は「相続等により取得した土地所有権の国庫への帰属に関する法律」(令和3年法律第25号、以下「国庫帰属法」)で、所管は法務省です。令和5年(2023年)4月27日に始まりました。
売却とは違い、国が土地を買い取る制度ではありません。申請者が費用を払って、国に引き渡します。代金は入りません。
負担金は、国が土地を管理する10年分の標準的な費用を考慮して決まります(国庫帰属法10条1項)。引き渡した後の土地は、農用地と森林は農林水産大臣、それ以外は財務大臣が管理します(法務省Q&A)。
| 項目 | 内容 | 根拠 |
|---|---|---|
| 正式名称 | 相続等により取得した土地所有権の国庫への帰属に関する法律 | 令和3年法律第25号 |
| 所管 | 法務省(申請先は、土地の所在地を管轄する法務局・地方法務局の本局) | 法務省概要ページ |
| 開始日 | 令和5年(2023年)4月27日 | 法務省概要ページ |
| 申請できる人 | 相続または相続人への遺贈で土地を取得した人(共有は全員で申請) | 国庫帰属法2条1項・2項 |
| 審査手数料 | 1筆あたり14,000円(収入印紙。返還されない) | 同法施行令3条、法務省Q&A |
| 負担金 | 原則20万円。一部の土地は面積で算定 | 同法施行令5条 |
| 標準処理期間 | 8か月(超える場合あり) | 法務省Q&A |
| 承認の単位 | 土地1筆ごと | 国庫帰属法5条2項 |
相続放棄との違いは、対象の範囲です。相続放棄は相続財産の全部を手放す手続で、特定の土地だけを放棄することはできません(民法939条)。国庫帰属は、相続した土地を1筆ごとに申請します。
誰が、どんな土地なら申請できますか?
申請できるのは、相続または相続人への遺贈で土地の所有権(共有持分を含む)を取得した人です(国庫帰属法2条1項、法務省Q&A)。売買で買った土地は対象外です。
制度の開始日より前に相続した土地も対象です。法務省Q&Aは「令和5年4月27日以前に相続した土地も対象になります」と答えています。
相続登記がまだでも申請できますか?
申請できます。法務省Q&Aは、相続登記が未了でも、相続または相続人への遺贈で取得した土地なら申請できるとしています。所有者であることを示す戸籍事項証明書などの書類が必要です。
共有名義の土地はどうなりますか?
共有の土地は、共有者全員が共同でなければ申請できません(国庫帰属法2条2項)。誰かの同意が得られない場合、その土地は申請できません(法務省Q&A)。共有者の一部が売買で持分を取得していても、相続で持分を取得した共有者と共同なら申請できます(同条同項)。
法定相続人以外への遺贈はどうなりますか?
対象外です。遺贈は、法定相続人に対するものに限られます(法務省Q&A)。
誰が手続きをしますか?
手続きができるのは、所有者本人または法定代理人です(法務省Q&A)。法務局の職員は、申請書類を作成しません(法務省の相談対応ページ)。書類の作成は、司法書士や弁護士などの専門家に依頼できます(日本司法書士会連合会のページ)。
却下される土地と承認されない土地は何ですか?
却下とは、そもそも申請ができない土地への申請を、法務大臣が受け付けずに退けることです。不承認とは、申請は受け付けたうえで、審査の結果、国が引き取れないと判断することです。どちらでも、審査手数料は返還されません(法務省Q&A)。
申請できない土地(却下)はどれですか?
次のいずれかに当たると、承認申請はできず、却下されます(国庫帰属法2条3項・4条、同法施行令2条)。
| 要件 | 内容 | 根拠 |
|---|---|---|
| 建物がある | 建物の登記がなくても、現に建物があれば不可。物置小屋のように建物に当たらない場合もある | 法2条3項1号、Q&A |
| 担保権・使用収益権がある | 抵当権、地上権、賃借権などが設定されている | 法2条3項2号 |
| 他人が使う土地を含む | 現に通路の用に供されている土地、墓地内の土地、境内地、水道用地・用悪水路・ため池 | 法2条3項3号、施行令2条 |
| 土壌汚染がある | 特定有害物質が法務省令の基準を超える | 法2条3項4号 |
| 境界が不明・争いがある | 境界が明らかでない土地、所有権の存否・帰属・範囲に争いがある土地 | 法2条3項5号 |
| 申請権限がない | 申請できる人以外の申請 | 法4条1項1号 |
| 書類に不備がある | 添付書類が出されていない、手数料が納められていない | 法3条、4条1項2号 |
| 調査に応じない | 正当な理由なく、法務大臣の調査に応じない | 法4条1項3号 |
建物がある土地は、すべて却下になります(法務省Q&A)。建物は原則として取り壊す必要があり、滅失登記は所有者が行うのが原則です(同Q&A)。
承認されない土地(不承認)はどれですか?
次のいずれかに当たると、申請しても承認されません(国庫帰属法5条1項、同法施行令4条)。
| 要件 | 内容 | 根拠 |
|---|---|---|
| 崖がある | 勾配30度以上かつ高さ5m以上の崖があり、通常の管理に過分の費用・労力がかかる | 法5条1項1号、施行令4条1項 |
| 地上に物がある | 管理・処分の妨げになる工作物、車両、樹木などが地上にある | 法5条1項2号 |
| 地下に物がある | 除去しないと管理・処分ができない有体物が地下にある | 法5条1項3号 |
| 隣接者との争いが必要 | 袋地で民法210条の通行が妨げられている。所有権に基づく使用・収益が現に妨害されている | 法5条1項4号、施行令4条2項 |
| 災害のおそれ | 土砂の崩壊、地割れ、陥没などの災害が起きるおそれがあり、現状を変える措置が必要 | 法5条1項5号、施行令4条3項1号 |
| 鳥獣・病害虫 | 動物による人や農産物、樹木への被害のおそれがある(軽微なものを除く) | 同項2号 |
| 森林の追加整備 | 市町村森林整備計画に適合させるため、追加の造林・間伐・保育が必要 | 同項3号 |
| 国が金銭債務を負う | 帰属後に、国が通常の管理費以外の金銭債務を負うことが確実な土地など | 同項4号・5号 |
実際には、どんな理由が多いですか?
法務省の統計(令和8年8月31日時点、速報値)では、却下の理由は書類の不備が最も多く、不承認の理由は地上の有体物が最も多くなっています。1件に複数の理由が認められる場合があるため、理由の合計は件数と一致しません。
| 区分 | 理由 | 件数 |
|---|---|---|
| 却下(85件) | 添付書類の提出がなかった | 37 |
| 境界が明らかでない | 23 | |
| 現に通路の用に供されている | 22 | |
| 申請の権限を有しない者の申請 | 10 | |
| 建物の存する土地 | 4 | |
| 現に水道用地・用悪水路・ため池 | 1 | |
| 不承認(100件) | 管理・処分を阻害する工作物等が地上にある | 46 |
| 国による追加の整備が必要な森林 | 37 | |
| 災害の危険により措置が必要 | 11 | |
| 国庫帰属後に金銭債務を負担する | 12 | |
| 所有権に基づく使用・収益が妨害されている | 8 | |
| 崖があり過分の費用・労力を要する | 7 | |
| 民法上の通行権が妨げられている | 4 | |
| 除去が必要な有体物が地下にある | 3 |
次の表は、同じ統計から本サイトが算出した参考値です。法務省は「承認率」を公表していません。
| 指標 | 数値 | 算出方法 |
|---|---|---|
| 処理済みの件数 | 3,304件 | 帰属3,119+却下85+不承認100 |
| 処理済みに占める帰属の割合 | 94.4% | 3,119÷3,304 |
| 取下げのうち「却下・不承認が判明」の割合 | 35.6% | 405÷1,139 |
| 取下げの「却下・不承認が判明」を失敗側に加えた不通過の割合 | 約15.9% | (185+405)÷(3,304+405) |
| 申請総数のうち、上の4区分に入らない件数 | 1,554件 | 5,997−(3,119+85+100+1,139)。審査中などと考えられるが内訳は未公表 |
読み方:処理済みの94.4%は、取下げを除いた数字です。取下げ1,139件のうち405件は、却下または不承認であることが分かって取り下げたものです。要件に当たる土地は、申請前に取り除くか、申請しないのが現実的です。
費用はいくらかかりますか?
申請時の審査手数料が1筆14,000円、承認後の負担金が原則20万円です(国庫帰属法施行令3条・5条)。申請前の測量、解体、残置物の処分などは、別にかかります。
| 費用 | 金額 | 支払う時期 | 返還 |
|---|---|---|---|
| 審査手数料 | 1筆あたり14,000円 | 申請時(収入印紙) | 取下げ・却下・不承認でも返還なし |
| 負担金 | 原則20万円。一部は面積で算定 | 承認の通知を受けた日から30日以内 | 納付すれば所有権は国に移る |
| 申請前の費用(解体・測量・残置物処分・書類取得) | 公的な相場はありません | 申請前 | 却下・不承認でも戻らない |
負担金はどの土地で増えますか?
負担金は、次の土地だけが面積で算定されます(施行令5条1項)。それ以外の土地は、一律20万円です。算定した金額に千円未満の端数があるときは、切り捨てます(同条2項)。
- 宅地(直ちに建物の敷地にできる土地)で、市街化区域内にあるもの(区域区分がない都市計画区域では、用途地域内)。
- 主に農地として利用されている土地で、市街化区域内、農用地区域内、土地改良事業等の施行区域内にあるもの。
- 主に森林として利用されている土地(場所を問わない)。
宅地(市街化区域内)の算定式(地積は㎡):
| 地積 | 負担金の算定金額 |
|---|---|
| 50㎡以下 | 地積×4,070円+208,000円 |
| 50㎡超〜100㎡以下 | 地積×2,720円+276,000円 |
| 100㎡超〜200㎡以下 | 地積×2,450円+303,000円 |
| 200㎡超〜400㎡以下 | 地積×2,250円+343,000円 |
| 400㎡超〜800㎡以下 | 地積×2,110円+399,000円 |
| 800㎡超 | 地積×2,010円+479,000円 |
農地(市街化区域内・農用地区域内・土地改良事業等の施行区域内)の算定式:
| 地積 | 負担金の算定金額 |
|---|---|
| 250㎡以下 | 地積×1,210円+208,000円 |
| 250㎡超〜500㎡以下 | 地積×850円+298,000円 |
| 500㎡超〜1,000㎡以下 | 地積×810円+318,000円 |
| 1,000㎡超〜2,000㎡以下 | 地積×740円+388,000円 |
| 2,000㎡超〜4,000㎡以下 | 地積×650円+568,000円 |
| 4,000㎡超 | 地積×640円+608,000円 |
森林の算定式:
| 地積 | 負担金の算定金額 |
|---|---|
| 750㎡以下 | 地積×59円+210,000円 |
| 750㎡超〜1,500㎡以下 | 地積×24円+237,000円 |
| 1,500㎡超〜3,000㎡以下 | 地積×17円+248,000円 |
| 3,000㎡超〜6,000㎡以下 | 地積×12円+263,000円 |
| 6,000㎡超〜12,000㎡以下 | 地積×8円+287,000円 |
| 12,000㎡超 | 地積×6円+311,000円 |
モデルケースで計算するとどうなりますか?
次の表は、施行令5条の式で本サイトが計算した見本の数字です。実際の金額は、登記記録の地積と土地の種目で決まります。
| 土地の例 | 計算 | 負担金 | 審査手数料を足した総額 |
|---|---|---|---|
| 市街化区域内の宅地 120㎡ | 120×2,450+303,000=597,000 | 597,000円 | 611,000円 |
| 市街化区域外の宅地 200㎡ | 面積式の対象外 | 200,000円 | 214,000円 |
| 農用地区域内の農地 600㎡ | 600×810+318,000=804,000 | 804,000円 | 818,000円 |
| 森林 2,000㎡ | 2,000×17+248,000=282,000 | 282,000円 | 296,000円 |
隣接する2筆以上の土地は、種目の区分が同じなら、申出により1筆とみなして負担金を算定できます(施行令6条)。市街化区域内の宅地60㎡と70㎡が隣り合う場合、別々に計算すると439,000円+466,000円=905,000円です。1筆とみなして130㎡で計算すると621,000円です。申出は、承認がされるまでの間に、申請した法務局の本局に行います(法務省の負担金ページ)。
負担金を払わないとどうなりますか?
負担金の通知を受けた日から30日以内に納付しないと、承認は効力を失います(国庫帰属法10条3項)。同じ土地で申請し直す場合は、最初からやり直しです。納付先は日本銀行などで、法務局への現金納付はできません(法務省の負担金ページ)。
申請から国への帰属まで、どんな流れで何か月かかりますか?
標準処理期間は8か月です。事案によっては、これを超える場合があります(法務省Q&A)。実績の平均処理期間は公表されていません。
| 順番 | 手続き | 主な内容 |
|---|---|---|
| 1 | 事前相談 | 土地の所在地の法務局・地方法務局の本局。予約制で、1回30分。対面・電話・ウェブ(2024年10月15日開始)から選ぶ |
| 2 | 書類の準備 | 土地の位置・範囲を示す図面、隣接地との境界点を示す写真、土地の形状を示す写真、申請者の印鑑証明書。遺贈や名義が異なる場合は、取得の経緯を示す書面 |
| 3 | 申請 | 本局の不動産登記部門へ、窓口または郵送。審査手数料は申請書に収入印紙を貼って納める。支局・出張所では受け付けない |
| 4 | 審査 | 必要と判断された場合は、職員による実地調査がある |
| 5 | 承認・負担金の通知 | 承認の通知書と、負担金の納入告知書が送られる |
| 6 | 負担金の納付 | 通知を受けた日から30日以内。納付した時点で所有権は国に移り、国の機関が登記をする |
事前相談は、土地の所有者本人のほか、家族や親族も受けられます(法務省の相談対応ページ)。予約をしていないと、制度の概要の説明だけになります(法務省Q&A)。
土地の状況が分かる資料(登記事項証明書、公図の写し、地積測量図、土地の写真、固定資産税の納税通知書など)を、相談の前に用意しておくと話が進みます。送った資料は返送されません。
売却・買取・相続放棄と比べて、どれを選びますか?
売れる土地なら、売却のほうが費用の面で有利になる場合があります。売れない土地、売れても費用が見合わない土地は、国庫帰属を含めて比べます。判断は、土地の状態と、手放したい時期で変わります。
| 出口 | 費用の目安 | 期間 | 主な条件・注意 |
|---|---|---|---|
| 国庫帰属 | 手数料14,000円+負担金(原則20万円〜)。申請前の費用は別 | 標準処理期間8か月 | 建物・担保権・境界不明などは不可。却下でも手数料は戻らない |
| 仲介で売却 | 仲介手数料には上限がある(税別。400万円超は売買価格×3%+6万円。800万円以下の低廉な空家等は30万円まで) | 買主が見つかるまで | 売却代金が入る。譲渡所得の税金がかかる場合がある |
| 買取業者へ売却 | 仲介手数料は不要な場合が多い。価格は仲介より低くなる傾向 | 仲介より早い傾向 | 大手の公開記載では、買取価格は仲介価格の6〜8割(三井のリハウス)、7〜9割(東急リバブル、マンション)。戸建や地方への当てはめは未検証 |
| 相続放棄 | 収入印紙800円(1人)と郵便切手 | 相続を知ってから3か月以内 | 特定の土地だけは放棄できない。他の財産もすべて手放す。占有していれば保存義務が残る |
| 寄付(自治体・個人・法人) | 契約内容による | 相手との合意 | 引き取り手の同意が必要。受入れ状況を示す全国の公的な統計はありません |
| 持ち続ける | 固定資産税、管理費など | — | 管理不全空家等・特定空家等として勧告を受けると、その敷地は固定資産税の住宅用地の特例の対象外になる |
出典:仲介手数料は国土交通省の報酬告示(令和6年7月1日施行の改正)、買取の割合は各社の公開ページ(民間・確認日 2026-10-17)、相続放棄の費用は裁判所のページ、民法939条・940条。
相続放棄は、土地以外の財産も含めて、相続人でなくなる手続です(民法939条)。放棄の時に財産を現に占有している人は、相続人や相続財産の清算人に引き渡すまで保存する義務を負います(民法940条1項)。
国庫帰属が向かない人は誰ですか?
次のいずれかに当てはまる場合は、国庫帰属が向きません。
- 建物があり、解体費用を負担したくない。
- 隣の土地との境界が確認できず、争いが解けない。
- 共有者の全員が同意しない。
- 近く、確実に手放したい(標準処理期間が8か月かかる)。
- 売却して代金を得たい。
向いているのは、建物がなく、境界が明らかで、担保権などがなく、売却先が見つからない土地です。負担金を払ってでも、持ち続ける負担から離れたい人が対象になります。
結論:申請前に何を確かめますか?
申請前に確かめるのは、次の3点です。順番に当てはめると、無駄な手数料を避けやすくなります。
- 要件:建物、担保権、通路、境界、崖、地上の物、地下の埋設物がないか。国庫帰属の要件チェックで確認できます。
- 費用:負担金と申請前の費用の合計が、持ち続けるコストより小さいか。固定資産税などは保有コストを参照してください。
- 他の出口:売却や買取の値段を、申請の前に確かめたか。
申請前に買取の値段も確かめる方法があります。買取業者に査定を依頼する選択肢です。査定の依頼と売買契約は別の手続きです。条件は依頼先で確認してください。
売却の流れは相続した実家・空き家を売る、買取と仲介の違いは買取と仲介の比較、再建築不可の土地は再建築不可の家を手放す方法で解説しています。
建物を解体する場合の補助金や、残置物の片付けは、姉妹サイトのふれあいの丘(運営:株式会社Kogera)で自治体ごとの情報を調べられます。
最終的な判断は、法務局の事前相談と、必要に応じて司法書士・弁護士などの専門家に確認してください。
この記事で使える計算ツール
計算ツールは、本文の後に置く追加機能です。ツールが動かない環境でも、本文の説明と表の計算例だけで内容を読めます。
よくある質問
相続土地国庫帰属制度の費用はいくらですか?
審査手数料が1筆14,000円、負担金が原則20万円です。市街化区域内の宅地、一部の農地、森林は、面積によって負担金が増えます。申請前の解体費や測量費は別にかかります。
建物がある土地は国庫帰属できますか?
できません。建物の存する土地は申請できず、却下されます(国庫帰属法2条3項1号)。建物は原則として取り壊す必要があります(法務省Q&A)。
申請してから何か月かかりますか?
標準処理期間は8か月です。事案によっては、これを超える場合があります(法務省Q&A)。
却下や不承認になったら、手数料は戻りますか?
戻りません。申請を取り下げた場合も、審査手数料は返還されません(法務省Q&A)。
相続放棄とは何が違いますか?
相続放棄は、相続財産のすべてを手放す手続で、特定の土地だけは放棄できません(民法939条)。国庫帰属は、相続した土地を1筆ごとに申請する制度で、費用を払って国に引き渡します。
この記事の根拠
- 法務省:相続土地国庫帰属制度の概要(確認日 )
- 法務省:相続土地国庫帰属制度の統計(令和8年8月31日現在)(確認日 )
- 法務省:相続土地国庫帰属制度に関するQ&A(確認日 )
- 法務省:相続土地国庫帰属制度の負担金(確認日 )
- 法務省:相談対応(相談窓口・予約)(確認日 )
- 法務省:申請の手引き(申請書類・流れ)(確認日 )
- 相続等により取得した土地所有権の国庫への帰属に関する法律(令和3年法律第25号)(確認日 )
- 同法施行令(令和4年政令第316号)(確認日 )
- 国土交通省:空き家等に係る媒介報酬規制の見直し(令和6年7月1日施行)(確認日 )
- 民法(明治29年法律第89号)915条・939条・940条(確認日 )
- 裁判所:相続の放棄の申述(確認日 )
- 法務省「相続土地国庫帰属制度の概要」「申請の手引き」「負担金」「相談対応」「Q&A」「統計」(統計は令和8年8月31日現在、速報値)
- 「相続等により取得した土地所有権の国庫への帰属に関する法律」(令和3年法律第25号)、同法施行令(令和4年政令第316号):e-Gov法令検索(現行条文)
- 民法915条・939条・940条:e-Gov法令検索
- 裁判所「相続の放棄の申述」
- 国土交通省「空き家等に係る媒介報酬規制の見直し」(令和6年7月1日施行)
- 買取価格の目安:三井のリハウス、東急リバブルの公開ページ(民間事業者の記載であり、公的統計ではありません)
この記事は一般的な情報です。個別の事案の判断や税務の相談に代わるものではありません。更新日:2026年10月17日。